
砂漠に住むマングースの仲間のミーアキャット
ミーアキャットは動物園でも人気の高い立ち姿が特徴的な動物です。
なお「ミーアキャット」と聞くと猫の一種のような印象を受けますが、学術表記では「meerkat」であり猫(cat)の仲間ではありません。
といっても完全に猫と別の生物というわけではなく、ジャコウネコ科マングース亜科に分類されているので遠い遠い親戚という意味では猫と言えるかもしれません。
なおミーアキャットは別名で「スリカータ」や「スリカタ」といった表記をされていることもあります。
原種が生息しているのは南アフリカ地方のアンゴラやナミビア、南ボツワナなどの乾燥地帯で、2~3家族が一緒の共同体を作り10~15頭くらいでまとまった集団で生活をしています。
砂漠地帯で生活をする動物にしては珍しく昼行性で、昼間に自分たちの巣穴の周りで仲良く日光浴をしている姿がよく見られます。
体長は成体でも30cmくらいにしかならないので一般家庭でもペットとして飼育がしやすく、人に慣れてくれるので長く一緒に暮らせるパートナーとすることができます。
ただしミーアキャットは元来砂漠地帯でコブラなど天敵から逃げて生活をしていることから臆病な性格をしているため、全ての個体がすぐに心を許してくれるというわけではありません。
慣れるまで多少時間がかかるかもしれませんが、もともと家族単位で生活をする社会性のある動物なので飼い主やその家族との間に溶け込んだ生活をしていくことができます。
ミーアキャットの飼育方法と環境の作り方
ミーアキャットを飼育するためにまず準備をしていきたいのが広い生活環境です。
動物園で飼育されているところを見るとかなり広い岩場の中に沢山のミーアキャットたちが一緒に生活している様子が見られます。
そのため完全室内飼いとしてケージの中に閉じ込めておくとなるとかなりストレスになってしまいます。
できれば庭先など穴掘りができる場所で飼育をするのが望ましいのですが、ミーアキャットは寒さに弱い動物であることから冬の時期には生活をしていくことができません。
室内に放し飼いにしておくと、穴掘りをする習性からカーペットをボロボロにしてしまうということもよくあり、なかなか環境づくりには苦労をしてしまう飼い主さんが多くいます。
なおミーアキャットにとって適切な気温とされるのは28℃なので、夏場はともかく冬場にはかなりの暖房費がかかることになります。
夏場でも常に28℃というのは人間にとっては暑いと感じる温度になりますので、狭い住宅でミーアキャットを飼育しようとすると人間と共存が難しくお互いにストレスをためてしまうことになりかねません。