
世界一不名誉な名前を付けられている動物
「ナマケモノ」は他に類を見ないほどインパクトのある和名がついている動物ですが、英語名称でも「Sloth」というそのままの単語が使われています。
名前の由来になっているのは言うまでもなくその独特のけだるい雰囲気で、いちいち動く動作がのろいということだけでなく物を食べる時の仕草もどこかふてぶてしさを感じます。
ナマケモノには大きく二種類がおり、「フタユビナマケモノ」と「ミツユビナマケモノ」という手先の分岐によって区別されています。
日本国内の動物園でよく見かけるのは「フタユビナマケモノ」の方で、二股になっている指先にそれぞれついている大きめの爪をひっかけるようにして木の上にぶら下がって生活します。
どうしてあんなにのろいのか
ナマケモノが非常にゆっくりな動きをしている理由は、体内の代謝率が他の動物と比較して極端に低いため、できるだけ体力を消耗しないようにしているからです。
そのためナマケモノはものを食べる量も少ないですし、排泄行為に至っては週に1回程度しか行わないといいます。
木の上ではのんびりしたナマケモノですが、実は泳ぎが得意で水の中に入るととても早く泳ぐことができるという意外な特技を持っていたりします。
飼育をするときにはそんな理由で環境さえ整えることができれば自由にスローペースで生活をしていってくれます。
自宅で飼育するのはかなり難しいですが、動物園などの施設の多くではナマケモノを飼育しているのでその様子を多くの場所で見ることができます。